柔道整復基礎講座 付録 1
2009年04月20日 柔道整復基礎講座 付録 1
母指CM関節症について前回説明しました。
治療も一般的なものでしたが紹介させていただきました。
今回は付録として・・・・
母指CM関節症は手の使い過ぎと言う大まかな原因はハッキリしていますが、それ以外はある意味なぞです(明らかな外傷後で変形を残したり、使い過ぎがあったり。リュウマチなど合併していなければ)
全ての症例に有効ということでも有りませんし、実施して痛みが出たら直ちに中止してください。
さらに速効性があるモノでもありません。
(患者さん言うところの)母指の第二関節(MP関節)からおおよそ四横指手前(近位)に橈骨(トウコツ 母指側の骨)と舟状骨(シュウジョウコツ)と言う小さい骨の関節があります。CM関節症がある側の、その部分に親指をあて(術者または本人)手全体包み込むように母指を持ちます。そしてゆっくりと優しく術者掌側押し込みます。すると普段割と動きの少ない橈骨と舟状骨の関節(橈舟関節)に動きが出てきて痛みや変形の進行を和らげる効果が期待できます。
10回を1セットとして朝と晩に1セットずつを基本とします。
当然やり過ぎには十分注意してください。
痛みが出ないのが大原則です。
この痛みや変形の進行を和らげることが起こるのは、母指の動きと密接な関係があります。母指が動く時は橈骨と舟状骨との関節、舟状骨と大菱形骨との関節、大菱形骨(ダイリョウケイコツ)と中手骨(チュウシュコツ)との関節(←CM関節です)、中手骨と基節骨との関節(←MP関節)、が一体となってうごいています。
このうちの橈骨と舟状骨との関節が動きが悪くなるとCM関節の負荷が強くなり、痛み等が出る原因となるようです。簡単に言うと普段5人でやっている仕事を4人でやると4人の負担が強くなると言うことです。
繰り返しになりますが、痛み、違和感があったら中止してください。
なにより一度ちゃんと診断を受けることをお薦めするのは当然ですが。